一般的に「速読」といえるのは、一分間で何文字以上読むことを指すのでしょうか?
この基準が曖昧で定義がないため、一部に「詐欺」「うさんくさい」「嘘」との声もあるようです。
もちろん、世の中にはさまざまな人がいるので、本1冊を数秒で読める人がいるかもしれませんが、そういう人は生まれつき特殊技能がある人です。
速読は日本でも40年以上研究されていますし、terrace(テラス)という名のトレーニングソフトを利用している教室は全国に2,200もあり、テラスは大学生以上の大人なら、家庭でも使えます。
つまり特殊技能などなくても、速読はマスターできるし、そうした「速読」は1冊数秒で読み切るたぐいの速読ではないということですね。
それでは、みなさんが目標にすべき「現実的な速読」についてご説明しますね。
トレーニングをしていない人は分速約600文字で本を読む
日本人の平均的な読書速度は分速約600文字だとされています。
読書スピードの目安は、聞き心地の良い上手な朗読や国語の時間に先生から褒められる読み方なら分速300文字、滑舌の良いアナウンサーの早口言葉は800文字。読書家なら1,000文字となります。
テラスを開発したSRJが、東京大学・大学院に通う学生20人を対象に調査したところ、全員が分速600文字以上で、6人が分速1,500文字、最も速い学生が分速1,800文字以上だったそうです。
読書家や猛勉強中の学生さんは、(無意識かもしれませんが)部分的に「速読の読み方」を取り入れてそうですね。
しかしながら、子どもの頃からの習慣である「脳内で音読する一般的な読み方」なら、800文字が限界だとされています。
速く読むには、一般的な読み方とは別の読み方(=視読/ブロック読み)をしなければなりません。
速読のトレーニングは、この「別の読み方」をマスターします。
平均的レベルの速度なら、本1冊はどのくらいの速さで読めるのか?
この問いの答えはとても簡単です。
現在出版されている多くの本は1ページ600文字程度なので、私たちは1ページ1分で読むことができます。
したがって、500ページほどのやや長い本なら約5時間ですね。
けれども実際は、長時間読んでるうちに徐々にスピードが落ち、休憩が増え、ほとんどの本は1日では読破はできませんよね?
平日に毎日読んでも1週間以上かかったりしませんか?
→読むのが遅い→途中で読めない日が続く→内容が怪しくなり何度も最初から読んだり、最悪、諦める→ストーリーがわからなくなるか、長い間積読になる→一念発起し、再び読み始める→
速読は生まれつき?
世の中には一度だけしか聞いたことのない曲をピアノで弾いたり、何百年も前の日付を聞いて曜日を当てる特殊能力を持つ人もいるので、もしかすると世の中には動画の男性のような速さで本を読める人がいるかもしれませんが、トレーニングをしていない人の場合は、文章を読む速さの75%は遺伝で決まるそうです。
読書スピードの3/4は遺伝子で決まる
メンタリストDaiGoさんのブログに、「読書スピードに遺伝は関係するか否か」の研究結果が紹介されていました。
2010年にオハイオ州立大学が行った研究で、135人の遺伝子が全く同じ双子である一卵性双生児の人と、179人の二卵性双生児の人を対象に読書スキルについて調べています。(中略)双子の人たちを集めて幼稚園の時点で90分間の本を読むテストを行っています。
その2年後に追試を行い、どのように読書スキルが変わるのかということを調べることにより、この本を読む能力というものが遺伝によって変わってくるものなのかそうではないのかということを調べようとしたものです。(引用元:Mentalist DaiGo Official Blog )① 文字を認識するスピードや言語を身につけるということに関しては1/3は遺伝で決まり、残りの2/3は他の要素によって決まってくる
② ボキャブラリーの理解度に関しては、遺伝と環境の要素が1/2ずつ
③ 読書スピードの3/4は遺伝による
DaiGoさんも1日に20冊の本を読む読書家だそうです。
たとえば彼に双子の兄弟がいて、現在まで読書とは縁のない生活を送っていたとしたら、斜め読みや飛ばし読みとはいえ、1日に20冊もの本を読めるとは思えません。
遺伝 <<< 読み方のトレーニング+多くの本を読む
ということなので、親や兄弟の読書スピードが遅いからといって、速読を諦める必要はありません。
「速読」と呼べる基準や目安は?
普段本を読んでいる速度の2倍になれば「速読だ」と考える人もいれば、分速10,000文字、20,000文字以上でないと速読とはいえないという人までいるようで、やはり明確な基準はありません。
私は、通勤途中や就寝前、お昼休みを利用して、1時間以内で1冊読み切れるのがベストだと思いますので、分速3,000文字~5,000文字を実現すればパーフェクトだと考えています。
もちろん、脳内で音声化する読み方では難しいのですが、視読をマスターするとこのスピードが可能になります。
ちなみにマイクロソフトの創業者、ビルゲイツさんはどんなに多忙でも就寝1時間前の読書は欠かしません。読書量は年収に比例しています。
読書量が多い人の特徴と読書しない人の特徴は?日本人は本を月に何冊読むの?本を読んでいる人は見た目でわかるもの?など徹底解説
寝る前の読書はよくない?ジャンルや照明、姿勢などに注意すればOK!効果、メリット、デメリットは?睡眠の質や自律神経との関係もたっぷり解説!
小説の速読も、ビジネス書の速読と同じ基準?
トレーニング次第では、見開き2ページを1秒程度で視読する人もいるようですが、小説の場合は、作家自体の文体も楽しみたいし、登場人物のセリフも自分の理想の声で音声化したいですよね。
ストーリーだけわかればいいという人は、小説もビジネス書や教養書、実用書などと同じようなペースで読めばいいし、物語の世界に浸りたい人は、従来の読み方で楽しめばいいと思います。
物語に浸りながら読むと右脳を働かせながら読むことになり、記憶に残りやすいため、2~3日読めなくても、内容がさっぱりわからなくなることはありません。
私の経験上、分速1,500~2,000文字程度のスピードで読めば、小説も十分楽しみながら読めると思います。
「速読」をマスターする期間は?
あくまでもパソコンを使った場合のトレーニングですが、3か月で3倍、1年も続けると平均的な読書速度の10倍近いスピードアップが見込まれます。
トレーニングをやめても、速くなったスピードはある程度維持されますが、一生もののスキルを身につけるには、1年以上、できれば2年のトレーニングをお勧めします。
トレーニングは脳トレ感覚で楽しめます。毎日10分程度、あるいは、週に1回だけなら1時間程度のトレーニングが効果的だとされています。速読教室の場合は、週一で1時間のトレーニングが多いです。
小学生の頃からの習慣で、脳内で一文字一文字音声化していく方法を、完全に視読(ブロック読み)に変えるのは、パソコンを使わなければ、なかなか難しいと思いますが、視読を意識をしたり、読書量を増やすだけで読書速度はどんどん速くなっていくはずです。
速読をしないとどんなデメリットがあるの?
速読のメリットは読書のメリットと同じで、理解力、想像力、集中力、記憶力がアップが期待できます。
速読をしないデメリットといえば、やっぱり、読書を途中で断念してしまうことですよね。
ドイツの心理学者、ヘルマン・エビングハウスによると、情報を覚え込んだ後、1日以内に急激な忘却が起こるけれども、その後の忘却は緩やかになるそうです。
たとえ忘れても、翌日あたりに覚え直せば簡単に思い出せます。何度か繰り返し覚え直せば、完全に記憶として定着します。
ゆっくり読んでも速く読んでも、ある程度は忘れてしまいます。
だったら、速く読んで繰り返すのがベスト、分速3,000文字なら、3度読んでも時間が余ります。
速読できないジャンルの本もある!
速読できない本は、人によって異なります。つまり、速読できないのは、あなたがまったく知識のないジャンルの本です。
出てくる単語の意味すらわからなければ、知らない単語が登場するたびに読書が中断してしまい速く読むことは難しいでしょう。
何かの勉強をスタートするなら、広く浅く知識を網羅した入門書から読んで、出てくる単語に親しみましょう。
専門知識を身に着けるには、テレビでもお馴染みの弁護士、山口真由さんの7回サラサラ読みをおすすめします。
山口真由さんの7回サラサラ読みについては、以下の記事で説明しています。目次からジャンプしてください。
彼女は弁護士で、東京大学を首席で卒業していますので説得力があります。
同じ理由から、子供の速読トレーニングは、小学4年生くらいからスタートするのが良いとされています。
読書速度を上げるトレーニング方法は?
もちろん、一番効果があるのは、パソコンやスマホを使ったオンライントレーニングですが、自分でも2倍速程度の速読は可能だとされています。
- (紙本限定)指で文章をなぞりながら読む→目が泳ぐことで生じるロスタイムを防ぐ
- 「あー」と声に出したり、ハミングしたりしながら文章を読む→脳内での音声化を防ぐ(視読)
- (屋外で)看板は一目で視て理解するようにする
- (新聞の見出しは)一目で視て理解するようにする
- 句読点から句読点までのフレーズ→一行を一目で視て理解する
- 前書きや目次はあらかじめしっかり理解しておく
- 最初から自分の専門外の専門書にチャレンジしない
- 読書の最初に要約サービスを利用する(例:フライヤー)要約サービスは読書の最後に利用しても、記憶の定着を助けます。
文章の速度を測定するには「読書速度ハカルくん」
文章を読む速度を測るのは、「読書速度ハカルくん」がおすすめ。パソコン、スマホ、タブレットでトライ出来ます。
年齢ごとの文章が用意されており、縦書きか横書きも選べます。
最後に内容を理解できているかの質問が2問出てきますので、速いだけではなく、内容も頭に入っているかチェックしてみましょう。
公式サイト↑(読書分速一覧表の下)に現在のあなたの読書スピードを正確に測れる「読書速度ハカルくん」がありますので、試してみましょう。とても簡単です。
- ニックネームを入れる(上位にランクした際に表示)
- 職業(大学生・社会人等)を入れる
- 「たて書き(小説など)」「よこ書き(専門書)」のいずれかをタップ
- 計測スタート
手持ちの本の1ページを1分以内に読めるかどうかチェックする
一般的な書籍は、1ページ600文字なので、平均的な速度で読む日本人なら、1ページ1分で読みます。
あなたが1ページ半読むことができれば、分速900文字(トレーニングなしならかなり速め)、半ページほどしか読めなければ分速300文字なので少し遅めになります。
速読解力検定(日本速脳速読協会)にチャレンジしてみる
速読のトレーニングソフト、terrace(テラス)・速読解Bizの日本速脳速読協会主催の速読解力検定を受検しても自分の実力がわかります。
受検するには、①速読教室に通うか②オンライントレーニング(速読解Biz)を受講し直接最寄りの教室に申し込むかになります。受検料は3,300円(税込)。
完全な飛び込みでも受検可能ですが、速読解Bizを受講していれば、講師にメールで質問ができます。
目安は、分速6,300文字以上なら5段。900文字なら6級が取得可能。もちろん、就職、転職の際に履歴書に記載することもできます。
実施日程は(第1回)2023年5月1日(月)~5月31日(水)/(第2回)2023年9月1日(金)~9月30日(土)/(第3回)2024年1月5日(金)~1月31日(水)です。
速読の基準はあなた次第!1冊を1日以内に読めるの速さがおすすめ!
日本人の平均的な読書速度は分速5~600文字程度です。この速さなら、平均的なページ数の本なら4時間以上かかるため、毎日読んでも1週間以上かかる可能性があります。
数日読めない日が続くと、途中で内容がわからなくなり、何度も読み直してさらに時間がかかったり、最悪積読が増える可能性があります。
そんなお悩みも3倍程度の速読を身に着けることでクリアできます。
あなたの人生を変える速読トレーニングおすすめ3選
①『速読解Biz』は月々2,980円(税込)~速読を学べる!
速読解 Bizの「4か月お得パック」なら、月々わずか2,980円(税抜)と超低料金で速読を学べます。契約中は回数無制限で利用可能。
簡単な目のトレーニングと脳トレで、隙間時間に5分でも10分でも楽しめます。
速読解Bizは、25年以上前から日本全国で速読教室を運営している日本速脳速読協会が開発したメソッドで、教室と同じトレーニングが自宅でおこなえます。
大学生と社会人が対象。申し込みはスマホからでも可能ですが、パソコンとiPadでトレーニングします。
【日本速脳速読協会】TERRACE(テラス)の速読を自宅で受講できる!大人と大学生対象の速読解Bizとは?【料金や口コミも!】 |
②『川村式ジョイント速読術』は任天堂DSで有名な川村明宏博士のメソッド!
「川村式ジョイント速読術」を開発した川村明宏博士は、日本における速読の第一人者で、日本で唯一速読に関する特許を取得している方です。
川村式速読術の歴史は古く40年以上になります。現在では日本のみならず、アメリカでもシェアナンバー1を獲得。
「川村式ジョイント速読術」は、1日わずか7~10分程度の簡単なトレーニングで、多くの受講生が分速5,000文字から10,000文字を達成。※平均速度の10~20倍以上
メールと電話で講師に相談可能で、月々わずか4,980円(税抜)。申し込みから1か月のトライアル期間があります。
申込はスマホからも可能ですが、トレーニングはパソコンでおこないます。
③『ソクノー(SOKUNOU)速読術・記憶術・暗記術』は通勤中スマホでもトレーニングできる!
速読解Bizと川村式ジョイント速読術は、速読に特化したメソッドですが、ソクノー(SOKUNOU)は、速読力のほかに、速聴力、記憶力も総合的にトレーニング。
所要時間は1日わずか7分間。脳トレは通勤時間にも楽しめます。
ディスプレイの大きいパソコンでのトレーニングがベストですが、スマホでも可能なので、パソコンをお持ちでない方におすすめ。
最初に年齢設定ができるので、子どもの利用も可能です。
料金は月々わずか4,980円(税込)。追加のアカウントは1名1,980円(税込)。親子で楽しめます。
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『ジニアス記憶術(ジニアスメモリー)』は1日7分で記憶力そのものを向上!
1日7分ほどの簡単な脳トレで、記憶力そのものを向上させます。トレーニングには、川村式ジョイント速読術も組み込まれているので、速読力も同時にアップ!
電話やメールで講師に相談できるので、モチベーションも維持できます。
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