「高速大量回転法(KTK法)」は、学習コンサルタント・宇都出雅巳さんの著書「1日1分からはじめる速読勉強術」で紹介されている手法で、資格取得に抜群の効果を発揮します。
宇都出さんご本人もさまざまな資格をお持ちで、たとえば「上級ファイナンシャルプランナー(CFP®)6科目」は、わずか1ヶ月間の勉強で合格されています。
ちなみにCFP®6科目の一発合格率は10%未満。しかも、3ヶ月の学習期間で合格しようと思えば、1日6時間半もの学習が必要とされる難関資格です。
宇都出さん考案の「高速大量回転法」の基本は「速く読むから理解できる」 「一回目よりも二回目のほうが速く読める」の二つ。
お察しの通り「回転」とは「何度も読む」ことを指します。
小説もビジネス書でも読むのが遅いと「積読化するリスクが高くなり、同じことが資格取得の学習にも当てはまります。
ちなみに宇都出さんは長年速読のトレーニングを続けていたため、理解度を下げずに平均の10倍以上の速さで読書ができます。
あなたが現在、平均的な速度(分速5〜600文字)でしか読書ができないなら、いきなり「高速回転」はハードルが高いかもしれません。
けれども、(読み方を変える)速読のトレーニングをすれば平均の3〜10倍の読書スピードも可能なので、ぜひ、次の目次からジャンプするか、記事の最後まで目を通してくださいね。
高速大量回転法とは?速読術?記憶術?学習法?
宇都出さんによると「高速大量回転法」の基本は「速く読むから理解できる」 「一回目よりも二回目のほうが速く読める」のだそうです。
高速大量回転法は資格取得のための最強学習法
「高速大量回転法」とは、速読テクニックの1種ではありません。
一般に読書速度が遅い原因は脳内で「音読(音声化)」するためであり、速度を上げるには「1フレーズ〜1ページを1ブロック」として「視読」する技術をマスターしなければなりません
つまり「高速大量回転法」は(視読をはじめとする)速読の訓練法やテクニックではなく、「速読を活用した(資格取得のための)学習法」と呼ぶのが相応しいと思います。
もちろん、資格取得の過去問題集やテキストだけではなく、教養書やビジネス書、実用書にも高速回転法は有効です。
高速大量回転法は理系の資格にも有効
高速大回転法は文系の資格にしか使えないと思われがちですが、理系の資格にも使っている方がいます。
問題文・計算過程を可能な限り言語化したうえでテキストに記載し、繰り返すことで、理系の資格でも対応可能のようです。
他にも理系資格にどうやって高速大量回転法を適用するのか、興味深く読ませていただきました。その結果、理系資格である電験三種においても高速大量回転法は有効であるという結論になりました。(引用元:電験破-でんけんぱ-)
高速大回転法で過去問を回転させる際は、何度何度も同じ問題を解くのではなく、回答を過去問の横に書き込んでおきます。
完全に覚えたら、大きく×をつけます。二度と見る必要はありません。
理系資格の場合は、自分で言語化した計算過程を過去問やテキストに書き込むようです。
高速大量回転法の基本的なやり方の概要
宇都出雅巳さんが開発した「高速大量回転法」のやり方を簡単に紹介します。
興味が湧けば「1日1分からはじめる速読勉強術」の方も一読ください。
何かしたい、でも何をしたいか明確でない場合は、マンダラートを作成する
「マンダラート」は、デザイナーの今泉浩晃さんが考案した思考法です。
マインドマップと同じで、頭の中を整理するときに作ります。
マインドマップは1枚の紙に収まりますが、マンダラートは複数枚に渡る場合もあります。
ただし、マンダラートはマインドマップよりもシンプルな構造で手早く作れます。
マンダラートの作り方は、
- 紙を10枚ほど用意し、縦3×横3の9つのセルを作ります。
- 中心のセルにテーマ(やりたいこと、目標など)を書き込みます。
- そして中心セルから連想することを、8つの周辺セルに書き込んでいきます。
- 周辺セルから連想することがあれば、新しい紙にその周辺セルを中心にしたマンダラートを作成します。
著書には、5W1H「When:いつ」「Where:どこで」「Who:だれが」「What:何を」「Why:なぜ」「How:どのように」で考えてみると、セルが具体的な文言で埋まると書かれていました。
マンダラートを作れば、あなたの目標ややりたいことを達成するために必要な勉強や資格が明確になります。
さらに
- 本当にその試験に合格したいのか?
- その試験の合格にどんな意味があるのか?
- 合格するメリットは?
- 合格したときに見え、聞こえ、感じる風景は?
- 合格をサポートするあなたのリソース(資源)は?
を考えます。
高速大量回転法のやり方(3つのステップ)
ステップ1
速く読もうとする
→速く読めるようになるステップ2
一回転にかかる時間が短くなる
→回転数を増やせる→さらに速く読めるようになるステップ3
少しの空き時間でも一回転できる
→回転の間隔が短くなる
→回転数が増える→より一層早く読めるようになる(引用元:1日1分からはじめる速読勉強術)
本はじっくり読まないと理解できないとする「精読幻想(宇都出さんの造語)」を手放して、ほとんど理解できなくても止まらず読み、何度も回転させます。
何度も回転させるうちに、雪だるまが大きくなるように、どんどん加速度がついて「ストック(知識・経験・記憶)」が膨らんでいきます。
熟読しても人間は必ず忘却するので、長期記憶として定着させるにはとことん繰り返すのが一番
エビングハウスによると人間は一度覚えた記憶を1日以内に急激に忘却しますが、何度も復習することで、簡単に思い出せるようになり、最後には長期記憶として残ります。
20分後には、節約率が58%であった。
1時間後には、節約率が44%であった。
約9時間後には、節約率は35%であった。
1日後には、節約率が34%であった。
2日後には、節約率が27%であった。
6日後には、節約率が25%であった。
1ヶ月後には、節約率が21%であった。(節約率)=(節約された時間または回数)÷(最初に要した時間または回数)
(節約された時間または回数)=(最初に要した時間または回数)-(覚え直すのに要した時間または回数)(引用元:Wikipedia)
「節約率」とは、一度記憶して忘れた内容を、再び記憶し直すまでに必要な時間(または回数)が、一度目と比較してどれくらい減少するのかを表す割合です。
何度も復習することで、覚えることがどんどん簡単になっていきます。覚える時間が短くなったり、回数が少なくなることを「節約」としています。
私たちは、小学校の国語の授業から音読に慣れていますので、頭の中で精読・熟読をしてしまう傾向にあります。
高速で回転させるには頭の中で読み上げてはいけません。
これは一朝一夕には難しいので、まずは速読のトレーニングをおすすめします。
速読のトレーニングで3か月で3倍、1年で7倍のスピード達成
読書速度が遅く、高速回転ができない場合は、オンラインで速読のトレーニングをしてみましょう。
速読のトレーニングなら、全国各地に2,000教室を展開する速読解Bizと、スマホからもトレーニングが可能なソクノーがおすすめです。
高速大量回転法の注意点・コツ
高速回転法の基本的なやり方はおわかりいただけたと思いますが、今度は注意点やコツを少しご紹介しますね。
詳しくは、宇都出さんのYouTube動画や書籍を閲覧してください。
- 勉強用の電気スタンドを用意し環境を整える
- 回転前に深呼吸しリラックスする
- 選択問題なら過去問題集を中心に回転させる(過去問だけでは応用ができなかったという声もあり、テキストも同時に回転させた方が無難)
- 初めてチャレンジする分野は過去問題集+入門書
- ただし、論述式の問題は過去問が再び出る可能性が少ないためテキストを中心に回転させる
- 用語さえわからない分野はまずは用語集を回転させる
- 回転させる核となる本は基本的に1冊
- 目次はたびたび回転させる
- 社内の昇格、昇給試験には、新聞のその業界に関する記事を回転させる
- 問題と解答は切り離す
- ハードカバー場合、表紙と裏表紙は切り離す
- 出版社が出している問題集よりも過去問がベター
- 3年分の過去問で7割正解(合格ライン)を目指す
- 大きな文字のテキストや過去問がベスト
- 解答や重要キーワードは裏写りしないカラフルなマジックで直接書き込む
- 読みやすい文字を心掛ける
- 完全に覚えたら大きな×印で消していく
- 回転と回転の期間はできるだけ短くする
- ページをめくる前に次のページの内容を思い出すようにする
- 不安になっても決して止まらない
- 最低1日1回の回転を目指す
- スキマ時間を利用する
- 最初は目次だけ、そして前書きと後書き、見出し、太字、1章だけを回転させて、徐々に範囲を広げていく
高速大量回転法で活用する記憶法 ① 目次イメージ記憶法
テキストの目次(見出し)は本文1章の要約であり、キャッチフレーズでもあります。
目次を回転させることで本の全体的な階層構造や概要が把握できます。
目次を何度も回転させておくと、本文も回転しやすくなります。
目次イメージ記憶法は、有名な場所法(空間法)を目次にアレンジしています。
たとえば第一階層の「章」を駅、第二階層の「節」を駅周辺の建物等に当てはめます。実際に自分で歩いて写真やメモを取り覚えます。
高速大量回転法で活用する記憶法 ② テキスト丸ごと記憶法
テキストまるごと記憶法は、テキスト内の画像やグラフを自然な形で記憶する方法です。無理に覚えようとしてはいけません。
試験会場でまるで手元にテキストがあるかのように、鮮明にイメージしながらリラックスして試験を受けることができます。
高速大量回転法で活用する記憶法 ③ その他の記憶法
フォルダー法 | 情報を頭の中のフォルダーに分類する。1つの階層に7つがおすすめ。 |
---|---|
スピーチ法 | 自己講義法、自分で自分に講義する(アウトプット) |
マッピング法 | マインドマップ(アウトプット) |
高速大回転法をベースに、さまざまな記憶法を総動員して組み合わせます。
高速大量回転法ができない理由は?
高速大量回転法ができない理由はただ一つ。
脳内で一文字一文字音読する習慣があり、高速で読むことができないからです。
脳内で音読してしまうと、早口言葉以上の速度で読むことが困難です。音読化を止めることができれば、フレーズ単位、行単位、数行単位で視読することができ、平均速度の3倍~10倍のスピードが可能となります。
速読は自力でトレーニングするか、1月わずか2,980円(税抜)~のオンライントレーニングを受けてみましょう。
速読さえできれば、非常に役立つ高速大量回転法
高速大量回転法は従来のじっくり読んで頭に叩き込んでいく勉強法の概念を大きく変えました。
速く読んで何度も何度も繰り返し読む(回転させる)。この方法が、記憶の定着には一番良い方法です。
ただし、速く読むことが苦手な人には、少々ハードルの高い勉強法になります。
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