恋活・婚活

結婚相手の選び方をアドラー心理学で考察~絶対失敗したくない貴女へ

今回は、明治大学の教授で心理学者、そして長年悩める人たちのカウンセリングに携わってきた諸富 祥彦(もろとみ よしひこ)さんの「生きづらい時代の幸福論~9人の偉大な心理学者の教え」の一項目、「アドラー心理学が教えてくれる『人生の基本』」を引用し、理想の結婚相手の選び方を心理学的に考察してみたいと思います。

さっそく、アドラーが提唱する「いい結婚」「悪い結婚」を、諸富さんの著書から引用してみましょう。

アドラーの提唱する「いい結婚」

① 知的な適合性

② 身体的な魅力

③ 一般的に、友情を作り維持する能力

④ 自分よりもパートナーにより大きな関心を抱いていること

⑤ 職業をうまくやっていく能力と職業への関心

⑥ お互いに協力し合う姿勢

アドラーの提唱する「悪い結婚」

① 経済的安定のため

② 相手へのあわれみから

③ 召使いを手に入れるため

④ ある困難な状況から自分自身を助け出すため(たとえば、振られた恋人が振った人に意地悪をするために結婚をする)

いかがですか?

「アドラー心理学(=個人心理学)」は、私たちの日常生活に密着した「実践的な心理学」であり、誰もがすぐに「生活の知恵・心構え」として使えるものです。

チクセントミハイのフローとユングのシンクロニシティ
チクセントミハイのフローは開運の決定版!幸運の流れに乗る生き方を!チクセントミハイのフロー理論とユングのシンクロニシティ理論をわかりやすく解説。ポジティブ心理学は、開運の鍵です。...

アルフレッド・アドラーについて

アルフレッドアドラー似顔絵

現代人の琴線にも触れる「アドラー心理学」

「アルフレッド・アドラー(1870年2月7日~1937年5月28日)」は、オーストラリア出身の心理学者で精神科医。日本でもおなじみのフロイトやユングと同時代の人です。

フロイトやユングの理論を日常生活に取り入れることは難しいと思いますが、アドラーの心理学は「具体的な悩みを解決して幸せになる」実践的なもの。

アドラー心理学は、人間の悩みはすべて「対人関係」に関するものとし、「他人を変えることはできないのだから、自分が変わろう」と提唱しています。

アリス
アリス
自分が先に変われば、知らないうちに周囲の人も変わっているということは、よくある現象ですよね。

生きているだけでもお金がかかる21世紀の私たちには、「対人関係の問題」のほかにも「お金の問題」などもあるのですが、2013年には『嫌われる勇気 自己啓発の源流「アドラー」の教え(岸見 一郎/古賀 史健著)』が出版され、現在までの発行部数が国内で228万部、世界累計500万部を超える大ベストセラーになっています。

アドラーが活躍していた約100年前から、人間は同じようなことで悩んでいたことがよくわかりますね。

私たちが人生で直面する3つの「課題(ライフタスク)」

① 仕事のタスク(Work Task)社会の一員としての仕事、主婦の育児、家事、青少年の勉強、遊びとの関係
② 交友のタスク(Friendship Task)友人、近隣住民、職場の上司、同僚との関係。
③ 愛のタスク(Love or Family Task)夫婦、親子などの家族関係。

アドラーは講演活動が中心で、一般人である私たち向けの本はほとんど書いていません。

ただし「アドラー理論」は、後世の多数の心理学者らによって引き継がれ、現在もどんどん進化し続けています。

現在では、上記3つのタスクに加え、次の2つの課題(ライフタスク)が追加されています。

④ セルフタスク(Self Task)自分自身との関係。
⑤ スピリチュアルタスク(Spiritual Task)大自然や宇宙、神仏との関係。

今回は「③ 愛のタスク」に関する記事になります。

それでは、アドラー博士に「理想の結婚相手の選び方」を教えてもらいましょう。

ピックアップした10項目は諸富 祥彦(もろとみよしひこ)さんの「生きづらい時代の幸福論~9人の偉大な心理学者の教え」から引用させていただきました。

『結婚相手の選び方』いい結婚① 知的な適合性

「知的な適合性」とは、「両性の知的レベルは同程度が良い」ということなのでしょう。

知的レベルを計測するテストにはIQテストがありますが、自分のIQはともかく、他人のIQまではわからないものですよね。

IQテストで算出される「知能指数」は100に近くなるほど人数が多く、70以下は知的障がい者とされています。

とはいえ、「裸の大将放浪記」でおなじみの山下 清画伯(1922~1971)のIQは68。

数値だけを見れば、軽度知的障がい者ということになりますが、旅先で出会った一瞬の風景を目に焼き付け、当時入所していた施設に戻ってから、記憶だけを頼りに作品を制作していたそうです。

晩年には、東京から京都まで一人旅に出かけ、5年間で55枚の作品をのこしています。

天才ともいえる抜群の記憶力にくわえ、コミュニケーション能力も十分高かったようです。

このことからもわかるように、IQテストの点数が高いから頭が良い、低いから頭が悪いというわけではありませんがIQの高低は「論理的思考」の得手不得手の差なので、ストレスなく会話が進み、笑いのツボ、怒りのツボが同じなのは、やはりIQ値が同程度の人同士なのではないでしょうか。

『結婚相手の選び方』いい結婚② 身体的な魅力

こちらは2016年3月のデータですが、20代、30代の未婚の男女で、相手の容姿や身長を重視する人は、男性50.6%、女性39.8%です。

ただし、「好みのタイプ」は人それぞれで違いますので、笑顔と清潔感、礼儀正しく品のある態度を心掛けておくだけでいいのではないでしょうか。

男性が容姿以上に結婚相手として重要視している条件は、次のとおりです。

  1. 物事の価値観が合う(70.5%)
  2. 優しい(70.0%)
  3. 浮気をしない(66.2%)
  4. 健康である(64.6%)
  5. 趣味が合う(59.5%)
  6. 家事全般ができる(56.1%)
  7. 子どもを産むことに前向き(52.7%)

現在においては、アドラーが存命だった時代よりも内面重視になり、価値観や趣味が合うことが一番重要だと考える人が増えてきているように思えます。

『結婚相手の選び方』いい結婚③ 一般的に、友情を作り維持する能力

友だちのイメージ

「恋の賞味期限」は通常3年だといわれています。

それには「PEA(フェネチルアミン)」という快感物質の分泌が関係しています。

恋のドキドキ感が3か月目でピークを迎え、3年も経つと相手が空気のように思えてくるのは、そのPEAが枯渇することによるものです。

ところが厄介なことに、PEAには中毒性があり、3年を過ぎたころからほかの異性が気になりだしたり、最悪浮気に走る人もいるようなので、パートナーとは出会いの頃から「友情」も同時に育んでおきたいところですね。

見た目の好みだけではなく、やっぱり価値観や趣味の合う相手を選ぶのがベストだということでしょう。

『結婚相手の選び方』いい結婚④ 自分よりもパートナーにより大きな関心を抱いていること

自分の熱量と相手の熱量に差があり過ぎると上手くいかないのは、容易に想像がつきますが、「熱量のベストバランス」はどうでしょうね?

私は「自分4∶相手6」くらいが良いと考えています。

パートナーに関心があり過ぎると、今度は「重い」と思われてしまいますよね。

アドラー心理学は「相手を変えてやろうと思わず、自分が変わること」を強く勧めていますので、自分の熱量が多すぎると感じたときは、一人旅に出かけたり、同性の友だちと遊んで、クールダウンしましょう。

恋愛に限らず人間関係は、「自分が理想とする相手の言動」と「実際の相手の言動」に解離があればあるほど、寂しくなり疲弊します。

相手は絶対に変えられないものとして、期待しないのが楽ですよね。

『結婚相手の選び方』いい結婚⑤ 職業をうまくやっていく能力と職業への関心

仕事のイメージ

お互いに思いやりの心や愛情があろうと、ある程度の「経済的余裕」がないと、そのうち喧嘩の耐えないカップルになってしまうのは火を見るより明らかです。

仕事に興味がない男性、仕事をしない男性などもってのほかです。

前述の「結婚相手として重視したい条件」でも、女性の65.6%が「相手の年収、経済力」を重視し、42.4%が「相手の仕事内容、会社」を重視すると回答しています。

「99.9%は幸せの素人(星 渉・前野 隆司著)」によると、ノーベル経済学賞を受賞したアメリカのプリンストン大学のダニエル・カーネマン名誉教授の研究では「年収7万5000ドル(約820万円)までは、 収入に比例して幸福度も大きくなるが、それ以上増えても幸福度はほぼ変わらない」と結論が出ているそうです。

2010年の調査で、おまけにアメリカの事情ですから、そのまま日本に当てはめることはできませんが、衣食住が足りてそれなりに余裕がある人は、それ以上働いていくら所得が増えようが、幸福度は変わらないということですね。

ただし確実に言えるのは、食べるものにすら困っている状態では絶対に幸せは感じられないということです。

アドラーは、すべての悩みは「対人関係によるもの」だと唱えています。

つまり、「たとえ1億円の年収があろうか、隣に住む年収2億円の高所得者を意識してしまうと、満足感はなくなる」ということです。

もちろん、扶養家族の人数や子供の年齢、持ち家の有無で、体感裕福度にはかなりの差が生じます。

「人(友達のパートナー)と自分(私のパートナー)の数字としての所得を比べない」、ここが重要ですね。

もちろん、パートナーが仕事をしっかりしてくれる真面目な人であることが前提です。

『結婚相手の選び方』いい結婚⑥ お互いに協力し合う姿勢

調査は2009年と10年以上前ですが、内閣府が夫婦の家事、育児の分担割合に関するアンケートを実施しました。

有配偶者(6,356人)に配偶者との家事・育児の分担割合を聞いたところ、「夫1割、妻9割」という回答者が31.6%で最も多く、次いで「夫2割、妻8割」が24.0%である。夫はまったく家事・育児の分担をしないという「夫0割、妻10割」(9.6%)は1割である。

妻のみの回答では、「夫0割、妻10割」と回答したのは男性5.8%、女性13.4%という結果になっていますので、夫婦でかなりの温度差があるようです。

うさぎ
うさぎ
1週間で2度のゴミ出しだけで、自分は家事を分担していると思っている旦那さんが一定数いるのかもしれないな

ちなみに日本の専業主婦の割合は3割程度とされています。

このアンケートからも、家事、育児を分担してくれる男性は貴重な存在だとわかりますので、ここは結構重要なチェックポイントのような気がします。

次は外国の男性と比べてみましょう。

(国際社会調査プログラム(ISSP)が2012年に実施した「家族と性役割に関する意識調査」によると)配偶者がいて18歳未満の子がいる男女が家事にかける週間平均時間は、日本の男性が12.0時間、女性は53.7時間となっている(個票データより独自に算出)。従って、男女の合算に占める男性の割合(家事分担率)は、12.0/65.7(h)=18.3%となる。男性の分担率は、わずか5分の1程度しかない。(ニューズウィーク・日本は世界一「夫が家事をしない国」2016.3.1)

男女の家事に費やす時間の合算に占める男性の割合(家事分担率)は、18.3%ということですが、この数字は33か国中最下位でした。

・スウェーデン(42.7%)・メキシコ(41.1%)・アイスランドとデンマーク(40.1%)…・アメリカ(37.1%)…イギリス(34.8%)…台湾(31.5%)…ロシア(30.3%)…韓国(25.8%)…チリ(24.5%)……日本(18.3%)

32位のチリとの差は、なんと6.2%もあります。

「理想の結婚をしたいのならスウェーデンの男性がおすすめ」といいたいところですが、スウェーデンは離婚率が65%と非常に高いので、そんなに簡単な問題ではないようです。

アリス
アリス
スウェーデンに関わらず、北欧の国は女性の自立が容易らしく、離婚率はおおむね高いです。

『結婚相手の選び方』悪い結婚① 経済的安定のため

「アドラー心理学」における「悪い結婚」の方は、100年後を生きる私たちにも完全に同意できるものばかりです。

「経済的安定のため」に結婚するということは、「経済力」を一番重視して相手を決めるということです。

このご時世、大手企業のサラリーマンでも人気レストランのオーナーシェフでも、一生安泰だとはいえません。

「経済的安定のため」に結婚をした女性は、パートナーが失業したり、最悪事業に失敗して借金を抱えてしまったとき、すぐに結婚生活が破綻してしまう可能性が高いでしょう。

『結婚相手の選び方』悪い結婚② 相手へのあわれみから

心優しい女性に多い「同情婚」。最初は相手に同情心しかなくても、そのうち尊敬や愛が生まれることがあるかもしれません。ただし、かなりのレアケースですよね。

そもそも同情心で結婚してもらう男性がお気の毒ですので、アドラー博士のおっしゃる通り、避けた方が良い結婚だと思います。

『結婚相手の選び方』悪い結婚③ 召使いを手に入れるため

こちらはおもに男性への忠告だと思われます。

長年結婚生活を続けていくなかで、いつのまにやら「家事は妻に任せっきり」になってしまうのはわからなくもないですが、最初から「召使い」を手に入れるために結婚するのはいただけません。

おそらく女性の方が男性にご執心の場合に、このような事象が発生すると考えられますが、「PEA(フェネチルアミン)」は3年で枯渇するといわれています。

アリス
アリス
3年後、ご飯さえ満足に炊けない状態で放り出されないよう、気をつけなければなりませんね。
マッドハッター
マッドハッター
気をつけます!

『結婚相手の選び方』悪い結婚④ ある困難な状況から自分自身を助け出すため

諸富さんの本では、「振られた恋人が振った人に意地悪をするために結婚をする」という例が上がっていますが、ほかにもいろいろなバリエーションがあるような気がします。

  • 父親や兄弟、夫のDVから逃げるため
  • 一人暮らしをしているアパートの家賃が払えなくなったため
  • 倒産、リストラで職を失い、所得が無くなったため
  • 「まだ結婚しないの?」といった母親や女友だちからのプレッシャーから逃れるため
  • 孤独感から解放されるため など

もちろん困難な状況以前に「この人とぜひ結婚をしたい」という気持ちがあれば問題はないのですが、そうでない場合は、遅かれその関係は早かれ破綻すると考えられます。

困難な状況の打開は第三者を巻き込むのではなく、資格の取得や転職活動など、「自己完結型の解決策」を考えるのがベストです

諸富 祥彦さんについて

今回の記事は、諸富 祥彦(もろとみよしひこ)さんの「生きづらい時代の幸福論~9人の偉大な心理学者の教え」の一部を引用させていただきました。

諸富さんは福岡県出身。1963年生まれの心理学者で、明治大学文学部の教授です。

アントニオ猪木さんの大ファンで、「アントニオ猪木と10分間一本勝負できる権利」を87万円で落札し、卍固めによるギブアップ負けをしたという面白い経歴の持ち主でもあります。

そんな明るい諸富さんですが、若い時はうつ病に苦しみ、3度ばかり「本気で死んでしまいたい」と考えたことがあるそうです。

そのうち一番深刻だったのが20代の中頃。最愛の女性との辛い別れを経験した後でした。

電車に飛び込もうとしたちょうどそのとき、70歳くらいになった彼女の顔が浮かび、「もう私と会わなくてもいいの?」と問いかけられたそうです。

カウンセラーという仕事は、結局、人さまをハッピーにしてなんぼ、の仕事です。死の直前まで、自分がどんなに苦しく、つらく、さみしくても、周囲の人を笑いに包み、ハッピーにし続ける。そんな生き方が、最高の生き方、最高の幸せなのかもしれません。

諸富さんが、このような心境に至ったのも、辛い別れや心の病を経験したからだと思います。

私もカウンセリングの勉強をしてきましたが、カウンセラーとして高い評価を受けている人は、人生のどん底を経験した人が多かったように思います。

諸富 祥彦さんは、これまでに200冊以上の心理学に関する本を執筆されています。

今回は、アドラーの提唱する「いい結婚」を6項目、「悪い結婚」を4項目ご紹介しました。

人間関係において大切なのはお互いの「自立」、悪いのは「共依存」です。

「悩みのほとんどは対人関係」「相手を変えることは難しいから、自分が変わろう」と教える「アドラー心理学」は、アドラーの時代から100年経った今もまったく色あせることなく輝き続きています。

関連記事